*+ASTRAY+*

食べることとか大好き高校生のブログ。ツイッターのせいで変更滞り気味。SSあります。

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リリカル・イグリプス5話

私は狭苦しい管制ブロックの中で身じろぎしながら網膜に映し出されている映像を睨みつける。


『こちらCP、では対戦相手を紹介する、よいか?』

「こちらスターズ1、了解!」


篁大尉の声に答えてから、私は操縦桿を握りなおす。
深呼吸をしてから、眼の前の荒野を睨みつける。
瞬間、荒野の一点が陽炎のように揺らいだ。
そしてバチバチと紫電を迸らせて四肢を持った人型の機械――戦術機――が姿を現した。
現れたのは華奢ながらも力強い四肢を持った戦術機、武御雷弐型丙。
なんと近衛専用機である。
相手は帝国軍士官だと聞いているのだが、などと私は考えながら操縦間を動かし、吹雪改高町仕様と呼べる訓練機を動かした。
武御雷弐型丙は、扱いの難しさなどの理由で100機程度の生産で終わったといわれる機体だ。
その機体は同じ武御雷の名を持つ”攻”、”斬”と比べると、関節部が異常に膨らんでいて、肩部装甲もただでさえ大きいベース機以上の大きさのものに変更されている。
兵装マウントの位置はほぼ変わらない。頭部モジュールに装着されている、角に見えなくも無いセンサーマストが若干小型化されている。
スラスターも大型化されているらしいし、どちらかといったら米軍のように推進剤を多く使って大きなジャンプを作るタイプの機体なんだろうな。


『今回の相手は高性能機殺し”ハイスペック・キラー”とも呼ばれる部隊、”プリズムアーク”隊が相手だ、そして見ての通り武御雷を使っている。質問はデブリーフィングで受け付けよう。では気を抜くな、以上』


篁唯依大尉の事務的な声を聞きながら主機出力をミリタリーへ引き上げ、スロットルを握り締める。
手がうっすらと汗ばんで気持ち悪い。

武御雷が相手。
条件さえそろえばおそらくアジア圏最強と思われる戦術機が相手。
しかもエースしか操ることができない超高性能なタイプのものだ。
対する私の機体は不知火直系高等練習機、吹雪改高町仕様。
そして私の機体は砲撃極特化、武御雷は超が付くほどの近接特化型。


『相手は涼宮詩織中尉、この間の罰を下せ。では・・・開戦(オープン・コンバット)!』


私は瞬時に機体を下がらせる。
今まで吹雪が存在していた場所に鉄の玉が雨となって降り注ぐ。


「うわわわっ!?」


正確に”雨”が私の吹雪に付随してくる。
私は適当なステップを踏みながらその雨から逃げる。
突撃砲の弾の雨が一瞬だけ途絶える。

・・・・いけ!

私は宙返りを決める。
そして投射電磁砲のトリガーを引く。

どたたたたたたっ!

投射電磁砲の銃口から火花が散る。


『え・・・ちょっとっ!?』


涼宮中尉のたじろぐ声が聞こえる。
無視して発砲。
絶え間なく弾がローディングされ武御雷に降り注ぐ。


『もう・・・ッ!この固定砲台もどきがぁっ!!』


瞬間、武御雷弐型丙が。消えた。


「どこっ!?」


そのとき、警告音が鳴り、ウィンドウが立ち上がった。

・・・後ろっっ!??

私は機体を振り向かせながら左側へジャンプ。
吹雪の右わき腹のすぐそばを刀がすり抜けていく。


『ちっぃ・・・・ッ!!』


涼宮中尉の舌打ち。
これで終わると踏んでいたらしい。

私は左腕に装備された投射電磁砲を分離。
破損覚悟で振り下ろされた長刀を引っつかむ。

『えっ!?ちょっと、何ッ!?』

そのまま右腕をぐいと引く。
武御雷がよろけながら吹雪へと近づく。

武御雷と吹雪のアイセンサがあう。

篁大尉たち第3者から見ればたぶん、武御雷がおびえ、ひるんでいるように見え、私の吹雪が戦国武将のような威風堂々とした姿に見えるんだろうな。

私は右腕にさせたままの投射電磁砲を武御雷の管制ブロックの収まった胸部へ突きつけた。


「あったれええええええ!!!」


咆哮とともにトリガーを引いた。




「涼宮中尉、貴様もまだ修行が足りんな。
 今回の敗北は未熟故のものだぞ?」

「すみません・・・でもまさかあんな無茶な機動をとるとは思わなくてぇ・・・あはは」


結局、勝ったのは高町なのは軍曹だった。
私もあのような機動にでるとは正直思わなかった。
彼女には将来期待できそうだ。
だが、もうひとつ。
彼女は戦い慣れている。
あの模擬戦の最初、涼宮中尉が突撃砲で付随したとき。
素人から見たらおそらくてきとうに回避しているように見えただろう。
だが、あのてきとうなステップは実は徐々に後退しており、しかも正確なリズムで取っていればいきなりばらばらにしたりと、明らかに敵をかく乱しようという意図が見えた。
そして刀を握ったとき。
しっかりと刀の腹を握っていた。
あの一瞬で、高機動型の武御雷の刀の腹を取った。
常人ができる業ではない。


「まぁ、武御雷それも丙を扱いきれないのも無理はないからな。
 もっと腕を磨けばそのうち”本物の”手足のように扱えるようになるさ」

「はい、日々腕磨きます、大尉」


どこか落ち込んでいるように見えなくもない涼宮中尉が答える。
まぁ、アジア最強ともいえる武御雷で改造品とはいえ練習機の吹雪改に負けたのだ。
それなりに悔しくて落ち込むだろう。


「ですが、中尉のあの機動のおかげでいろいろと参考になりました」


高町赤星少尉がいつもの無表情のままでそう労う。
確かにまだ若い――とはいえ私も十分若いが――ライトニング隊の面々には十分参考になる機動であった。
高町軍曹のステップ、涼宮中尉の噴射跳躍を利用した後ろの取り方、そしてあのつかみ技、どれも滅多に御目にかかれない高等テクニックだからな。


「俺もそう思うな、というか涼宮、いつの間にか腕があがってるじゃん」


横谷瞳中尉も笑いながら涼宮中尉を褒めている。

プリズムアーク小隊を高性能機殺し”ハイスペック・キラー”と呼ばしめた張本人、横谷瞳中尉がそういうのだから彼女の腕は確かにあがっているのだろう。
思い出せば彼女ももともとは壱型黒仕様とはいえ武御雷を操る元近衛の衛士だったな。
現在は不知火壱型に乗っているらしい。


「さてと、デブリーフィングは以上だ。では」


私は横谷中尉を呼び、部屋を出る。
横谷中尉と並んでベンチに座り、合成栄養剤を手に取る。


「それで、例の件だが・・・」

「ん?ああ、ちゃんと取り付けといた。
 だが兄貴達強いよ?」

「別にかまわん。教導隊なら、新人を仕込むのも仕事のうちだろう?
 私の本職はテストパイロットだからな、教えることには限度がある」

「ま、そーだな。でもそんなの士官学校に行かせればいいだけなんじゃ?」


横谷中尉は買ってきておいた合成栄養剤の栓を抜く。
茶色い瓶に桜色の唇をつけ、「あ」と小さく声を漏らす。


「どうした?」

「ん・・・いや。そーいやムコウに宮藤がいたんだっけかと」

「宮藤?・・・貴様の同期か」

「そーだ。凶暴なやつで手ごわい」


中尉は嫌そうな顔をしてからぐっと合成栄養剤を飲み干した。



「うーん、やっぱり駄目ね・・・」


日本とソ連の領土境界付近に新たに作られた国連軍千島基地の地下室の一角で、私は低く唸った。
私が新たに見つける事が出来た新たな元素、”魔力素”。
G素と違って地球や人体に多大な被害を及ぼすことなく核兵器以上の力を見せると予想される元素だ。
だけど、その力を行使するのは恐ろしく難しいようね。
G元素のように単純にはいかないようで、今回試した方法でも、機械でぎりぎり観測できる程度のものだった。


「ご苦労様、ウーノ。下がっていいわよ」

『了解しました、テスタロッサ副指令』


インカムから落ち着いた少女の声が聞こえる。
オルタネイティヴ4が3から接収し使われず放置されていた”能力者”を使って私は魔力素を制御できるとふんだんだが、うまくいかないものね。
ちなみに彼女はオルタネイティヴ3によって生み出された人物。
ウーノ・ビャーチェノワが試験室からでてくる。


「うーん。次はXM3のCPUで試すしかないかしら」

「どうだろうね。シェスチナもまだ試していないし。もしかしたら魔力素制御版OOユニットも作らなきゃいけないかもしれないよ」


マグカップ片手にジェイル・スカリエッティが私の呟きに答える。
そして、私の身体に腕を回してきた。


「ちょっと、何処触っているのよ。ドクター・スカリエッティ」


私は挑むように睨んでみる。
すると、彼はふっと肩をすくめて見せた。


「すまないね。だがこれが私の性分なんでね」

「変態。ウーノたちや私の子供に手を出したら許さないわよ」

「だから謝っているじゃないか、プレシア」

「仕事中。それとやたらと甘い声色で話さないで。口が臭いわ。あとさっさと腕を離しなさい」


私は早口にそう言ってやると、彼は心底残念そうにしぶしぶ私から腕を放す。


「まったく、そのくせ、どうにかしたほうがいいわ」

「そうかい?」

「ええ」


答えてから、コンソールのキーを叩く。
モニタに映し出される各種結果に眼を通しながら、バーナード星へと旅立った船団に乗り込んでいるはずの”魔女”がいてくれたらな、なんてふと思った。
オルタネイティヴ4計画の主任だった彼女。
BETAとコミュニケーションをとるという目的の為に横浜基地を設立、BETA捕虜の白金武を”ヴァルキリーズ”へ、鑑純夏をOOユニットとして使用した。
が、失敗しオルタネイティヴ5、人類脱出計画が執行。
彼女もそれに同行し、オルタネイティヴ4は完全に終了した形となった。
だが、オルタネイティヴ5でバーナード星系へ脱出できたのはわずか千人。
お偉いさん方がソレに乗り、庶民たちが地球に残された。
だからこうしていま、私たちが新たな計画、オルタネイティヴ6を進行させている。


「副指令、ソ連軍属7隊から通信です」


ふとオペレータに声をかけられ、私は現実に引き戻された。
私は開けといってから、モニタに眼を戻し、その通信を見た。


Su-27AL6はお気に召しましたか    byヴィヴィオ・ゼーゲブレヒト大尉


私は研究員の1人――宮藤和人中佐――を呼び、その私信ともいえるそれを見せてやる。
彼はにっこり微笑んでからそそくさとキーを叩き返信。
もちろんちゃんと謁見している。


「ありがとうございます、副指令」

「別に。さ、次の仕事よ」


私はそういうや否やキーを叩き始めた。



あとがき


涼宮中尉、まさかの敗北です。

けっして彼女が下手ってわけではありません。

それと、工藤は多分次ででて来るんではとw

なんってったって激震ですからねー。

防御力はわりと高いですよー。

だけど吹雪は高機動がただしね・・・うん。

じゃあ。

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高校一年生演劇部所属。
中学の時は吹奏楽部で、楽器はクラリネット(B♭)&バスクラリネット(B♭プラ菅)

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